2024年、投資の税制に対する優遇制度は『NISA』と『iDeCo』の2つがあります。
どちらともメリットのある制度なので積極的に使っていきたい制度ですが、一方でどっちを使っていけば良いのかよくわからないという人も多いかもしれません。
今回はNISAとiDeCoのメリット・デメリットを紹介した上で、NISAを優先した方が良いという自分の考えを紹介したいと思います。
NISAとiDeCoのメリット・デメリットの比較
NISAとiDeCoのメリット・デメリットの比較は下の表になります。
NISA | iDeCo | |
---|---|---|
メリット | ・運用益が非課税 ・個別株や高配当ETFの購入も可能 | ・運用益が非課税 ・所得税と住民税を軽減 ・受け取り時に控除を適用 |
デメリット | ・とくになし | ・60歳まで引き出し不可 ・60歳以降に加入した場合は5年間引き出し不可 ・掛金の金額変更などがNISAに比べて面倒 |
NISA優先の方が良い理由
NISAとiDeCoでは目的が異なる制度です。
簡単に以下のように考えると良いと思います。
- 60歳までに必要な資産を形成 → NISA
- 60歳以降に必要な資産を形成 → iDeCo
iDeCoは老後資産用として、NISAは老後までの資産運用という形です。
NISAとiDeCoを始める年齢にもよりますが、多くの方はまずNISAから始める方が良いでしょう。
ではもう少し詳しくNISA優先の方が良い理由を説明します。
理由1:iDeCoは60歳まで引き出せない
60歳まで引き出すことができないのは、大きな制約です。
60歳以降の方でもiDeCoに加入することはできますが、5年間引き出しができないという制約がかかります。
そのため、柔軟に引き出すことができるNISAをまず優先的に使っていく方が、多くの方にとって使いやすいと思います。
60歳までに必要な資産形成をNISAというふうに書きましたが、資産が残っていればそのまま老後資産としても使うことができるので、その点でもNISAの方が使いやすいと思います。
資産運用の運用益で生活費などを賄うFIREを目指す方は、60歳まで投資の運用益を引き出せないとそもそもサイドFIREができなくなってしまうので、まずはNISAを優先的に使っていきましょう。
理由2:購入できるものに選択肢が多い
NISAではインデックスファンドだけでなく個別株や高配当ETFなども買うことことができ、iDeCoよりも選択肢に自由があります。
キャピタルゲインよりもインカムゲインを重視したいという方にとっては、NISAを使うメリットは大きいです。
理由3:受け取り方法を考えないといけない
NISAもiDeCoも運用益は非課税ですが、iDeCoの方は受け取り時に別の税金がかかってしまいます。
その税金も受け取りの方法によって変わってくるので、しっかりと考えないといけないことがiDeCoの難しいところでもあります。
人によってどっちの方が良いのかという条件が変わってくるので、受け取り方法については勉強が必要になります。
「そんなの面倒だ」と思う方であれば、NISA優先で良いと思います。
とくに投資初心者の方は最初からいろんなことを学ぶことは難しいと思うので、まずは気軽に始めやすいNISAの方が良いでしょう。
さいごに
今回はNISAとiDeCoのメリット・デメリットを紹介し、NISAとiDeCoのどちらを優先したら良いかという疑問に対してNISA優先が良いのではという考えを示しました。
人によって資産運用の考え方が違うと思いますので、これが絶対に良いというわけではありませんが、一例として参考にしていただければと思います。
個人的には投資初心者の方はNISAで少額投資をすることから始めて投資に慣れた後、iDeCoも利用する形が良いと思っています。
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